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『PRS “Dead Spec” Silver Sky 』買ってしまったので魅力を詳しくレビューしてみたい。

PRS Dead Spec Silver skyを詳しくレビュー

『PRS Silver Sky Dead Spec』は、Dead&Companyが好きならば必ず気になる特別なギターです。

この記事では、私が実際に購入して使用した経験をもとに、その魅力を詳しくレビューします。

どんなギターなのか興味を持っている方や、購入を検討している方の参考になれば幸いです。


目次

1.Dead Spec” Silver Sky の概要

生産本数1000本限定(日本数十本)
ボディ素材軽量なスワンプアッシュ
仕上げサテン ニトロ
ナットブラス製ナットとストリングリテイナー
ブリッジPRS Gen IIIトレモロユニット
ピックアップ635JM
コントロール1ボリューム/2トーン/5ウェイスイッチ
プリアンプAlembic Blaster
定価(当時)748,000 円
スペック概要

『PRS “Dead Spec” Silver Sky 』は、
2023-2024年に1000本限定で販売されたギター。

ジョン・メイヤーのシグネチャーモデルSilver Skyを改良し、ジェリー・ガルシアのギター「アリゲーター」に敬意を表した限定モデルです。

以下が主な特徴です:

  • 軽量なスワンプアッシュを採用し、薄いMoc Sand Satinのラッカーフィニッシュで、木目が見える仕上げ
  • ブラス製のナットとストリング・リテイナーの採用により、通常のSilver Skyよりも暖かく豊かな音色を実現
  • Alembic Blaster搭載で3~14dBのブースト調整が可能。スイッチオフ時はバイパスされ、長いケーブル使用時の低音域補正も可能
  • Gen IIIトレモロユニットをハードテイル化し、ボディにダイレクトマウントしたことで、振動の伝達が変化し、独特の鳴りを実現

2.Dead Spec” Silver Skyの元になった「アリゲーター」ってどんなギター?

「アリゲーター」とは、グレイトフル・デッドのギタリスト、ジェリー・ガルシアの伝説的なギターです。

Grateful Dead(グレイトフル・デッド)

Grateful Dead(グレイトフル・デッド)は、アメリカのロックバンド。(1965年-1995年)

  • 多様なジャンルを融合した独特の音楽スタイルや、即興演奏を重視したライブパフォーマンスが魅力。
  • 「デッドヘッズ」と呼ばれる熱心なファン文化を形成し、ライブ録音の許可やテープトレーディングを奨励する革新的なアプローチを採用。
  • ジャム・バンドの先駆者として音楽シーンに影響を与え続け、大規模ツアーで成功を収めました。彼らは文化的現象としてアメリカ音楽史に名を刻みました

Jerry Garcia(ジェリー・ガルシア)

ジェリー・ガルシアは、
グレイトフル・デッドのリードギタリスト。

彼のギタープレイは、ブルース、カントリー、フォーク、ジャズなど多様な音楽スタイルを融合し、バンドの独特なサウンドを形作る重要な要素でした。

即興演奏における卓越した才能で知られ、ライブでの長いジャムセッションがファンに愛されました。

「アリゲーター」

「アリゲーター」は、ストラトキャスターをベースに大幅に改造されたもので、ジェリー・ガルシアは1970年代初頭から中頃にかけて、このギターを愛用しました。

ストラトキャスターのボディに、象徴的なアリゲーターのステッカーが貼られています。このことから「アリゲーター」という愛称で呼ばれるようになりました。

「アリゲーター」は、ジェリー・ガルシアの音楽的遺産の重要な一部であり、彼の革新的なアプローチと独特のスタイルを象徴するギターとして、音楽史に残る楽器となっています。

ジェリー・ガルシア生誕80周年記念モデル

3. ジョンメイヤーが”Dead Spec”を使って参加しているDead & Companyとは?

ジョン・メイヤーは “Dead Spec” Silver Skyを「Dead & Company(デッドアンドカンパニー)」のライブで使用しています。

Dead & Companyとは?

Dead & Companyは、グレイトフル・デッド(Grateful Dead)の元メンバーと新たなミュージシャンたちによって結成されたバンドです。2015年に始動し、グレイトフル・デッドの音楽と精神を継承しながら、新しい世代のファンにも影響を与えています。

  • ジョン・メイヤーらの参加により、グレイトフル・デッドを知らない新しい世代のファンも取り込んでいる。(私もその一人)
  • 2024年には、今世界一のライブ会場と言っていいラスベガスの「Sphere」で約30公演行うなど、さらに伝説を更新しています。
  • 2025年3/20〜5/17には、バンド結成10周年を記念し、18公演のレジデンシー(常設公演)をラスベガスのSphereで再び行うことが予定されています。(行きたい〜〜)

Dead & CompanyとJohn Mayer

2015年にDead & Companyに加入したジョン・メイヤーは、リードボーカルとリードギターを担当し、ジェリー・ガルシアの後継者的な立場を務めています。

加入当初は懐疑的な見方もありましたが、ジョンの献身的な姿勢と演奏により、現在は新旧多くのファンの支持を獲得。

彼の歌と即興演奏のスキルは、オリジナルメンバーたちとのライブジャムで特に輝いており高い評価を得ています。

彼の参加によって、Dead & Companyは単なる「グレイトフル・デッドの再現バンド」を超え、現代的かつ独創的な音楽グループとして成長を遂げています。

そこで使っているメインギターの一つが「”Dead Spec” Silver Sky」というわけなんですね〜

4. Dead Spec” Silver Sky購入の経緯

私が”Dead Spec” Silver Skyを購入した経緯は以下の通りです。

  • とにかくジョンのDead & Companyでの演奏が良かった
  • Silver Skyレギュラーモデルにパンチ感が欲しかった
  • 1000本限定品だった

とにかくDead & Companyでのジョンの演奏が良かった

John Mayerの演奏を定期的にネットで追いかけているのですが、Dead & Companyでの演奏にとにかく感動しました。

Dead Spec” Silver Sky を使った演奏が何かこれまでと違う気がしたのも理由のひとつかもしれません。

ジョンは2015年からDead & Companyに加入しているため過去にもライブをやっているはずですが、私は正直よくわかっていませんでした。

  • Grateful Deadをそもそも知らない
  • なんか演奏を長くダラダラやってる
  • ジョンの演奏もコードトーン中心のいつもと違う感じ

「???」って思ってました。

その時の自分の浅はかさに『喝‼︎』ですね。

Dead & Companyのシステムに慣れてきたのかわかりませんが2023年のライブから少しずつ聴くようになってきます。

そこで私が最初にハマった曲は「Sugaree」。

John Mayerの伝説級のライブ「Where is the Light」でBlack1を使った”Gravity”の演奏は鳥肌ものですが、それに匹敵する名演だと思っています。ジョンの演奏と会場の盛り上がりが最高です。

しかも、John Mayer本人のライブアルバムは未だに1つしか発表されてないのに、そんなDead & Companyの演奏は次々にネットに上がってくる。

それから別バーションを漁ったりしていくうちに、Dead & Companyにハマっていきました。

Silver Skyレギュラーモデルにパンチ感が欲しかった

実は私はすでにSilver skyの「Moc Sand Satin」を持っていますが、これにあと一歩何かが欲しかった。

これはこれで最高な音色ですが、プラスしてハリやパンチ感がもう少しあればなと感じることがありました。

そんな時に出てきたのが
“Dead Spec” Silver Sky。

ブラス製のパーツにAlembic Blaster搭載。

何やらこれまでのSilver Skyと何か違うぞと感じました。

はっきりとした輪郭に伸びやかなトーン、パンチある音色に「欲しいかも」と思うようになりました。

1000本限定品だった

1000本の限定品だったのも購入の後押しです。

Johnのシグネーチャーモデルは過去にいくつか出ていますが、中でもフェンダー「Limited Edition BLACK1」83本、PRS「Silver sky “Nebula”」500本。

どれも限定生産なので中古の価格が高騰していて私が頑張っても手が届かないものになっています。

『”Dead Spec” Silver Sky 』が今後どんな価格推移をしていくかわかりませんが、このチャンス逃したら2度とないかもしれないと思いました。

ただ希少価値としては1000本は多い気はします。
でも500本だったら自分のところには回ってこないので判断が難しいところでした。

Black1ほどにはなりませんが、これからもJohnが”Dead Spec” Silver Skyを使って演奏していくなら価値は上がっていくこともあるかもしれません。

下の表は、世界的な音楽機材サイトReverbでの取引価格の推移です。この統計にはたまにレギュラーモデルも入り込んでいるので正確ではありませんが大体の今のところの相場感はこんな感じです。

価格推移
Reverb

5. Dead Spec” Silver Sky使用感レビュー

私の人生で一番高い音楽機材の記録を更新してしまいました。

やってしまった感と興奮でおかしな感じです。

ハードシェルケースに入っているのを見て高級ギターを買ったのを実感しました。

見た目

ブラス製のナットやジャックプレートが金色で目を惹きます。

ストリングリテーナーは「アリゲーター」オマージュということで存在感を放っております。

Dead Spec ヘッド

なんと言っても薄いラッカーフィニッシュによる
木目の出たボディが美しい。

元々Moc Sand Satinのカラーが好きなのですが、それがさらに洗練されて最高な見た目となっています。

Dead Spec 裏側

トレモロユニットはがっつり固定されてゆらゆらできないようです。

トレモロアームは付属していて挿す穴もあるのに使えないという仕様になっております。

Dead Spec トレモロ

ブラス製のパーツによって煌めきが加わっているような感じ。他には「暖かく音楽的な」「ピアノ的な」と言われてたりします。なんにせよ特徴的な”Dead Spec” にしかないサウンドとなっています。

Alembic Blasterはめっちゃいいです。

リードトーンの時はとりあえずオンにすればクリアでパンチのある音が出せます。手元のスイッチ一つでブーストできるAlembic Blasterは心強い味方となります。

Dead Spec Alembic Blaster

音の減衰はレギュラーモデルの方が自然な気がしますが、音の長さ自体は”Dead Spec”の方が長い気がします。

ここら辺はトレモロのダイレクトマウントが影響しているのでしょうか?

弾き心地

ボディがめっちゃ軽い。重量3.18kg。

木目を感じる手触りが気持ちいい。

元々Silver Skyを使っていてネックは変わらないので違和感なく弾けました。

Dead Spec ボディ

通常のSilver Skyモデルとの比較

“Dead Spec”はレギュラーモデルとは別の楽器と言ってもいいかもしれません。

大幅にモデファイされていることはもちろんですが、”Dead Spec”は音が特徴的です。

まさに2023年〜のDead & Companyのライブの音。

個人的には、通常のSilver Skyモデルを「自然な人間の声」のようなトーンだとすると、

“Dead Spec”はDead & Companyのための改造された「サイボーグ」といった感じがします。

“Dead Spec”が単なる上位機種なら通常モデルは売るつもりでしたが、そう単純ではないようです。

通常モデルにもまたその良さがあるので、
売るのは保留しています。


6. PRS “Dead Spec” Silver Skyのマイナス面

個人的にマイナス面はないですが、「もし言うとしたら」という観点から考えたいと思います。

“Dead Spec”は音が特徴的

“Dead Spec”は音が特徴的なので、その音が好みではない人、扱いづらいと感じる人もいるかもしれません。

ポイントは2023年以降のDead & Companyライブの音が好きかどうかで判断すればいいと思います。

個人的には通常のモデルよりもパワーと煌めきが増してより多くの人に刺さるギターになっていると思っています。

限定生産&価格高で入手難易度が高い

入手難易度が高いのはマイナス面ですね。

定価がすでに高いのですが、中古取引価格はこれからの様々な要因を考えるとレギュラーモデルくらいまで下がることはないと考えます。

さらに最近国内の中古市場には出回っていません。

発売当初はヤフオクやメルカリなどでちらほら出ていたのですが、最近は見ないためこれから入手するには忍耐と運が必要になると思います。

海外のサイトReverbにはいくつか出品されていますが、輸送のリスクなどを考えるとなかなかハードルが高い気がします。

欲しいと思った時に入手できないのがマイナス面の一つですね。

ノイズが少しある(私の個体の場合)

配線状況や個体によって違うかもしれませんが、私の場合Alembic Blasterをオンにすると「ピー」というノイズを少し感じます。

シングルコイルなので元々あるノイズかもしれないし、そんなに大きな音でもないので気にしてません。

録音など繊細な演奏のときに気になるようなら、配線やらなんやら検証してみようと思います。


7. まとめ: もしチャンスがあればぜひ‼︎

『PRS “Dead Spec” Silver Sky 』をレビューしてみました。

このギターは、

  • ブラス製のパーツ
  • トレモロのダイレクトマウント
  • 薄いラッカー塗装

により、他のギターとは一線を画す特別なギターになっていると思います。

2023年以降のDead & Companyでのジョンの演奏に強烈に惹かれる人はぜひおすすめします!

今回執筆してみて個人的に思ったことは、

  • Grateful Dead/Dead & Company最高
  • John Mayer最高
  • “Dead Spec” Silver Sky最高
  • Silver Skyレギュラーモデルも最高

ということで、これらの良さを改めて感じることができました。

『”Dead Spec” Silver Sky 』『Grateful Dead/Dead & Company』『John Mayer』を!

これらの良さを一人でも多くの人に感じてもらえたら嬉しいです。

皆様に素敵な音楽の出会いがあることを祈ってます!


“2023 Dead & Company サマー・ツアーの為にデザインしたこのSilver Skyをプレイして、このギターは特別だとすぐに気づいたんだ。
Dead & Companyだけでなく、様々なジャンルのプレイヤーが手にしても絶対に活躍できるモデルだと思うし、このギターを使って誕生した音楽を聴けることを楽しみにしているよ。”

John Mayer
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このブログを運営している人

日々学んだことや、使っている機材の情報などをU Pしていきます。大人になってから音楽を始めて、ほぼ独学で1から学んでいます。現在はコーヒーのことや日常で感じる「こんな情報があったらいいのに」というような悩みを解決できるブログを目指しています。

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